JAC幼児教育研究所

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早春に想う

2008年3月 7日 20:46

毎朝、30分程かけて徒歩で通勤しています。途中の草木が、季節の移り変わりを教えてくれるのが楽しみです。サザンカはそろそろ終わり。沈丁花も香が飛んでしまい、今は梅が満開です。風はまだ冷たくとも、「光春」ともいわれる2月。日差しは1日ごとに力強さを増しているように感じます。鳥たちも、心なしか元気に飛び交い、さえずっているようです。 3月は卒業の季節。別れの季節でもあります。ジャックキンダーガーデンでも、毎年「はな組さん」、「つぼみ組さん」が卒業され、幼稚園に入園なさいます。ジャックキンダーガーデンの卒業式は、全教室のお子様方がご家族の皆様と共に大きな会場に一同に集まり、一人一人理事長先生から終了証書を受け取ります。たった一人で広いステージの上を歩き、終了証書を受け取る姿は、就園前のお子様とは思えないほど立派で毎年感動を覚えます。そして、全員で歌を歌ったり、楽しいアトラクションを見たりして、春の1日をご一家で楽しんでいただくのです。 そのため、この時期にはどこのお教室でも 背筋を伸ばして歩く、証書を受け取ったら理事長先生の目を見て「ありがとうございます」と挨拶をする、といったことをカリキュラムに入れます。ジャックでは、幼くとも、雰囲気にのまれることなく堂々とした態度でいられることも大切だと考えているからです。ジャックキンダーガーデンは、まだオムツの取れないお友達も多いふたば組(1〜2歳)からスタートします。始めのうちは、お母様とのお別れが悲しくて泣いたり、靴の履き替えができなくて先生に手伝っていただいたり、朝のお支度を忘れて遊びに夢中になってしまったりと、いろいろなことがあるのですが、回を重ねるうち、自分から、あるいはお友達同士で声を掛け合ったりして、1つ1つお約束を守れるようになっていきます。また、大きな声でお返事をしたり、落ち着いて順番を待ったり、紐通しが上手になったり、はさみで切り抜いたり、のりつけができるようになったりします。どのお子様も本当にたくさんのことをキンダーガーデンの活動を通して身につけていかれるのですよ。 さて、ふたば組のお子様のほとんどが2才を迎える2月、カリキュラムにハサミの練習が初めて顔を出します。ハサミの扱い方から入り、7ミリ幅の白い短冊を切り落として雪の一片を作ります。紅葉のように小さな手をグーパーグーパーと閉じたり開いたりして、一生懸命ハサミに取り組む姿は、微笑ましく可愛らしいものです。3月には、ピンクの短冊を切って花びらを作り、つぼみ組に進級した4月には黄色の丸い紙の切り止まりをしてたんぽぽを作り...。練習を重ねるうちに少しずつ手も大きくなり、危なっかしかったハサミの扱いも上手になっていきます。連続直線切りの練習を経て、2月には丸を切り抜き「ゆきだるま」の壁飾りを作ります。 壁一杯に飾られたつぼみ組さんの「ゆきだるま」と、ふたば組さんの「雪」。お子様方の成長を、目で実感する早春です。お母様方も同じ感慨を持ってお子様方の作品を見て下さるようで、目を潤ませて見入っていらっしゃる姿もあります。 本当に、本当に 子どもって素晴らしい!毎年新たな感動に浸る早春です。

藤田 章子

〜次回は3月21日の予定です〜