子どもの心を育む「親の言葉」 〜言葉がけの大切さ〜
叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思ってしまう はげましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる ほめてあげれば、子どもは、明るい子に育つ
|
キンダーガーデンにお通いのお母様方から、
「最近、何を言っても、"いやだ!" "きらい!" ばかり。どういうことなのでしょう」
「"自分でやる" と言うのですが、出来ないとすぐに怒ってしまって.…」
「トイレトレーニングを始めたのですが、なかなか教えてくれなくて困るんです」
といったご相談を受けることがよくあります。
みなさん、今まで素直だったお子様が急に聞き分けのない子になってしまったようにお感じになり、「どうしてこんな子になってしまったのだろう」と、子育てに自信を無くしたり、悩んだりされているようです。
2歳を過ぎる頃になると、お子様に自我が芽生えるため、それまでのようにお母様の言うことを聞かなくなります。いわゆる第一次反抗期です。ちょうど最初の「しつけ」が始まる時期と重なるため、「しつけ」をしようとするお母様とぶつかる場面も多くなってしまうのですね。
しかし、いくらお子様が思うようにならないからと言って、頭ごなしに押さえつけるのはよくありません。お子様は自信を失い、うまく自立できなくなってしまいます。
反抗期は自立への第一歩。
お母様方には、日々の子育て(家庭教育)の中で、誉めたり、励ましたり、時には叱ったりしながら、お子様の「自立心」や「やる気」を育んでいただきたいと思います。
ところで、育児書やしつけの本には、「誉めて伸ばす」「叱らない子育て」といった言葉が並び、誉めることの重要性が大きく取り上げられています。確かに誉めることは大切です。しかしながら、最近はそれに捕われすぎて、叱れない・叱ることを躊躇する親が増えているように感じます。
教室にお通いお母様のなかには、「先生、厳しく言ってください」などと教師に叱ることを望む方もいらっしゃいますが、我が子を本当に叱ってやれるのは親だけです。大切なことは、叱らない親になることではなく、上手に叱れる親になることなのです。
では上手な叱り方・ほめ方のポイントをお話ししましょう。
1.お子様が、なぜ誉められたのか、なぜ叱られたのかがわかるような言葉を使うこと
出来た・出来ないの結果ではなく、その過程で誉めたり叱ったりする
2.他人のせいにしないこと
例えば、「先生に怒られるわよ」「おじさんが見ているよ」などと言って叱るのは間違い
3.くどくどと繰り返し叱らないこと
4.叱る回数より、誉める回数を多くするよう心がけること
お子様が何歳になってもポイントは同じです。しかし、お子様は日々成長していますから、同じ言葉を使っていたのではそのうち通用しなくなります。そこで重要なのが「見つめる親の愛」。これまでのブログにも書かれていますが、常にお子様の心に寄り添い、お子様を見つめていれば、今この子にどんな言葉をかけてあげたらいいのかがおのずとわかってくるものです。
2〜3歳の時期のお子様にどのような言葉をかけてあげられるかということは、これからのお子様との関わりにおいても非常に重要になっていきます。ぜひ、お子様の心に寄り添い、お子様を見つめて、お子様に伝わる生きた心の言葉をかけてあげてください。
浅井 泰代 (浦和・川越教室)