JAC幼児教育研究所

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仲間と一緒に育つ・育てる 〜キンダーガーデンの自由遊びの中で〜

2014年12月 8日 00:00

 「おはようございます!」

 寒い冬の朝も、キンダーガーデンは、お子様達の元気な声で始まります。
 お子様達の頬は真っ赤に染まり、手を繋ぐとひんやりとしています。きっと、冷たい風の中を、一生懸命歩いて来られたのでしょうね。コートを脱ぎ、上履きに履き替え、出席ノートにシールを貼り、タオルを掛けてカバンをしまうと、思い思いの遊びに向かいます。

 「さて、今日は何をしようかな?」

 入会したばかりの頃は不安そうな顔を見せていたお子様も、今では入口で元気にご挨拶すると、お母様に笑顔で「いってきまーす!」と言えるようになりました。そして、私達が声を掛けなくてもキンダーの流れをちゃんと覚えていて 身仕度や片付け、お手伝いなど、それぞれのペースで取り組むようになりました。
 お子様たちの中に、自分でしようとする気持ちが育っているのですね。日々の小さな積み重ねが、大きな成長に繋がることを、実感させられるこの頃です。

 自由遊びでは、ごっこ遊びに積極的に参加するお子様も増えてきました。

 「電車が出発しま〜す」

 大きなウレタン積木で作った電車から、駅員さんの声。

 「乗りまーす!」

 いろいろなコーナーから お客さんが乗り込んできました。
 果物や野菜のおもちゃをカゴいっぱいに入れて重そうに持っているお姉さん。きっとお買い物からの帰りですね。かわいい犬を連れているお兄さん。公園でお散歩でもしていたのかな?それから、赤ちゃんを抱えたお母さん...あらっ?おままごとの家の入口にともちゃんが座っています。そして電車の方をじっと見ています。

 ともちゃんは、1歳8ヶ月。入会したばかりのふたば組()さんです。まだまだお母様と離れることに慣れず、今朝も目に涙をたくさん溜めていました。

 そこにスーッと近づいてきたのは、先月3歳になったつぼみ組()のめぐみちゃん。

 「一緒に乗ろう!」

 と声を掛け、ともちゃんの手を取りました。
 そして2人は、手をつないで電車の方へ行き、仲良く並んで乗り込みました。

 「ディズニーランド行き、出発しま〜す」

 電車は右に左に揺れながら、みんなの笑顔を乗せて走っていきます。

 少し前までは自分のことで精一杯だったお子様達が、新しいお友達が泣いたり、困ったりしていると、「一緒に遊ぼう」と声を掛けたり、「こうするんだよ」と教えたりして、優しく接してくれるようになりました。そして、小さいお子様達も、お兄さん・お姉さん達の遊びに少しずつ参加したり、まねっこしたりしながら、自由遊びを楽しめるようになってきました。

 自由遊びの中では、子供同士が関わり合いの中で育ち合う、数々の素敵な場面に出会えます。キンダーの先生をしていて、とても幸せだなと感じる瞬間です。自由遊びの環境設定は、私達の腕の見せ所。こんな素敵な場面がもっと増えるよう、子供達のキラキラした笑顔がもっともっと見られるよう、工夫していきたいと思っています。

 ところでともちゃんはといえば、あれ以来すっかり電車ごっこがお気に入り。ウレタン積木を並べては、ウサギさんやライオン君を誘ってお出かけしているんですよ!

 ※)キンダーガーデンのクラスには、ふたば組(1・2歳)つぼみ組(2・3歳)はな組(3・4歳)があります。

 

 磯 三千穂 (浦和教室)

 

キーワード:育児