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『ぼくの ひみつのおうえんだん』ー いっぱい練習したから大丈夫!

『ぼくの ひみつのおうえんだん』ー いっぱい練習したから大丈夫!

001

ぼくの おじさんは いろんなくににいって いろんなひとの せいかつを しらべる おしごとをしています。

おじさんが がいこくから にほんにかえってくると とおいくにの たのしいおはなしを きかせてくれます。

 

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ぼくは おじさんのおはなしを きいていると
いろんなくにへ いったような きぶんになって とても どきどき わくわくします。

 

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あるひ がいこくにいっている おじさんから てがみが とどきました。

 やぁ、げんきにしているかい?
おじさんは いま ちゅうなんべいの グアテマラきょうわこく というくにに きているよ。
コーヒーまめを つくっている ひとたちの はなしを ききにきているんだ。
きのう コーヒーのうじょうのひとに あんないをしてもらって
グアテマラの アンティグアというまちの いちばに でかけたんだ。
そのいちばでは みんぞくいしょうをきた おばさんたちが いろとりどりの しなものを てづくりして
たくさん ならべていて それはもう まぶしいくらいの きれいな いろで あふれていたよ。
いちばで おもしろいものを みつけたから いっしょにおくるよ。
かえったら あえるのを たのしみに しているよ。

てがみと いっしょに はいっていたのは きいろい ちいさな はこです。
どきどきしながら はこのふたを あけてみると・・・

 

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そこには ちいさくて いろとりどりの おにんぎょうが 5つ はいっていました。

 おかあさんが おにんぎょうと いっしょに はこのなかにはいっていた がいこくごがかいてあるかみを よんでくれました。
ぼくは てのうえにのせた ウォーリードールを じーっと みつめました。
ウォーリードールは いろんないろの けいとや ぬので てづくりされているようです。
おじさんの てがみにかいてあった グアテマラというくにの きれいないろで あふれる いちばを そうぞうしてみました。
ぼくは とたんに うれしくなって いっきに このウォーリードールも グアテマラというくにも きにいってしまいました。

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ぼくは かいしゃから かえってきた おとうさんと きょうの できごとを おはなししました。

ようちえんで じょうずに こうさくを つくれたこと、いもうとの めんどうをみて おかあさんの おてつだいも きちんと できたこと、
もちろん ウォーリードールのことも!

 ウォーリードールの はなしをすると「こまったことがあったときに きっと たすけになってくれるね、
おじさんに『ありがとう』をいって だいじにするんだよ」と おとうさんが いいました。

 ぼくは うなずいて 「ぱぱは なにか こまっていることある?」と ききました。
おとうさんは「そうだなぁ、かいしゃでの つぎの おしごとが うまくいくといいなぁ」と いいました。

 ぼくは きいろい はこのなかから ウォーリードールを ひとつ えらんで 「ぱぱ、きっと うまくいくよ! ねるときに まくらのしたに いれてね」
と おとうさんに わたしました。

 よくあさ おとうさんが かいしゃへ でかけるとき げんかんで 「ぱぱ、がんばってね」とはいたっちをして おみおくりをしました。

 

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ようちえんにつくと おともだちの みあちゃんが かなしいかおを しています。
ぼくは みあちゃんに 「どうしたの?」と ききました。
みあちゃんは 「きのう うちで かっている ねこの “ちー”が いなくなっちゃって・・・」と いまにも なきそうなこえで いいました。

 

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ぼくは “そうだ!” と おもいだして、かばんに いれてきた ちいさな ウォーリードールを ひとつ みあちゃんに さしだして
「これはね、こまっているときに たすけてくれる ウォーリードールなんだ。 みんなには ひみつだよ」と わたしました。

 みあちゃんは しばらく ふしぎそうに ウォーリードールを みつめていましたが
ふっと かおをあげて 「ありがとう、ちーが かえってくると うれしいな」と すこし わらってくれました。

 

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そのひのよるです。
ぼくが べっどにはいって すこししたところ どこからか ひそひそとはなす ちいさなこえが きこえてきました。
ぼくは おきあがって こえのするほうを みまわしました。

 はなしごえのしょうたいを みつけた ぼくは とても おどろきました。
だって おじさんからもらった あの ウォーリードールなのですから!
ぼくは しばらく くちをあけたまま かたまってしまいました。
はっ!と きがついた ぼくが じっくり そのようすを みていると ウォーリードールも こちらにきがついて びっくりし おしゃべりを ぴたりとやめました。

ぼくは おそるおそる ウォーリードールにはなしかけてみました。
「こんばんは。いま、おはなししていたのは きみたち?」

 

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また とつぜん ウォーリードールたちが おしゃべりをはじめました。

「きみのことを かぞくや ともだちおもいの やさしいこだねって いっていたのよ」
「はじめまして。 ぼくはグアテマラからきたんだ。 ここにくるとき はじめて ひこうき という のりものに のったよ!」
「このことは ぜったいに ひみつにしていてくれる?」

 ぼくは ほんとうに ウォーリードールが おはなししていたので もういちど びっくりしていました。
「き、きみたち おはなしができるんだね。すごいや!」

 すると そのなかの ひとりが「きみは こまっていることは ないのかい?」と いいました。

 ぼくは すこし かんがえてから ちいさなこえで ウォーリードールたちに いいました。
「あのね…ぼく…たいそうが じょうずに できないんだ…」

「それなら ぼくをつかってよ!」
「わたしが かいけつしてあげる!」
「ぼくに まかせて!」
と また ウォーリードールが いっぺんに はなしだしました。

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ぼくは すこし こまってしまい 「でも・・・たいそうは ちゃんと じぶんで できるようになりたいんだ・・・ だから・・・その・・・」
と もじもじしながら いいました。

 すると ひとりが 「じゃあ、きみが れんしゅうするのを ぼくたちが いっしょうけんめい おうえんするよ!」と いってくれました。

 「うん!ありがとう」と ぼくは じぶんのなまえを いいました。

 ウォーリードールたちも
「わたしは “フリア”よ、よろしくね」
「ぼくは “アレハンドロ”っていうんだ。 いっしょに がんばろうぜ!」
「ぼくは “カルロス”。 だんすは とくいだよー」と なまえを おしえてくれました。

さぁ、ひみつの おうえんだんと ぼくの もうとっくんの はじまりです!

 

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にちようび
「ねぇ、みんな。つぎの どようびに たいそうくらすが あるんだ」
「そうか! それじゃあ、どようびにむけて えい えい おー!」
「きょうは “かたあし ばらんす”を やってみよう!」
「せんせいは どんなふうに やっていたかな? ほんばんは おてほんを よくみてね!」
「かたあしを まげて、 てを よこにのばしたら まっすぐ まえをむいて 1、2の3!」
「どのくらい たっていられるかな? ふらみんご に なったきぶんで たってみよう!」

 

げつようび
「きょうは “じぐざぐ けんけん”!」
「きのうの “かたあし ばらんす”を おもいだして・・・けんけんの あしのまま そのばで じゃんぷしてみよう!」
「こんどは そのまま まえに すすんでみよう!」
「ほら! もうかたあしだけでも だいじょうぶだよ、うまくいったら じぐざぐ じぐざぐ すすんでみよう!」

 

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かようび
「きょうは “たいしじ60びょう” に ちょうせんしてみよう!」
「つくえと つくえの あいだにたって つくえに てをおいて そのまま あしを じめんから はなしてみよう」
「まずは はんぶんの“30びょう”から ちゃれんじ してみよう! よーい、すたーと!」
「1・2・3・4・・・27・28・29・30!」
「できたね!」
「つぎは いよいよ “60びょう”にとらいしよう!」
「1・2・3・4・・・32・33・34・・うでを まげないように きをつけて!」
「46・47・48・49・・・したをむかずにまえをむいてね」
「もうすこし!がんばれー・・・58・59・60!」
「やったー!」
「おともだちが がんばっているときも きちんと みて おうえんも わすれずにね!」

 

すいようび
「“くもあるき” できるかな?」
「たいそうずわりをしたら りょうてを ゆかにおいて そのまま おしりをあげるよ」
「ゆっくり まえに すすんでみよう!」
「みぎてと ひだりあしを まえにだしたら こんどは ひだりてと みぎあしを まえにだして・・・これを じゅんばんに くりかえすよ!」
「なれてきたら つぎは うしろに すすんでみよう!」
「ゆびさきを すすむ ほうこうに むけて うしろに すすむよ!」
「でてきたら さっきよりも すこし はやく すすんでみようよ!」
「じょうず、じょうず! まるで ほんものの くも みたい!」

 

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もくようび

「きのうは “くも”がじょうずにできたから、きょうは かわいい “うさぎ”になろう!」
「しゃがんで てを まえに そろえてだしたら、りょうあしを “ぴょん!”と そろえてだすよ!」
「りょうあしが てを おいこしたら、 てを ゆかから はなそう」
「これを くりかえすよ!」
「あしが ゆかから はなれているときは、 ては しっかり ゆかに つけてね」
「かわいい うさぎは いるかな?」

 

きんようび
「きょうは きぶんをかえて “ボール”を つかおう!」
「まずは そのばで ぼーるを “10かい”、ついてみるよ」
「じょうずに ぼーるがつけたら こんどは “ぼーるきゃっち”だ!」
「ぼーるを たかく うえにあげて・・・きゃっち!」
「できたかな?」
「こんどは ぼーるを まとに あててみよう!」
「ぼーるを もっている てと はんたいの あしを まえに “えいっ!”っと だして うでを おおきくふって ぼーるを なげよう!」
「まとを よーくみてね!」
「うまく まとに あたったかな?」

 あしたはどようび

 

スライド14

どようび

いよいよ きょうは たいそうくらすのひです。
ぼくは ウォーリードールたちと いっしょに がんばってきたことを おもいだしながら たいそうをしました。
せんせいの おはなしを よくきいて、 うごきを よくみて、 まねをして やってみました。
すると せんせいが「おっ! たくさん れんしゅうしたね。 とても よくなったよ」と ほめてくれました。

 まっているときは げんきよく おともだちを おうえんしました。
れつに もどってきた おともだちの しょうくんが「さっきは おうえんしてくれて ありがとう」と いってくれました。

これまで、 “たいそうなんて できなくて つまらない” と おもっていたけど、
きょうは せんせいも おともだちも うれしそうな かおを していて、 ぼくは “たいそうって たのしいな”と おもいました。

 

スライド15

おうちにかえって ぼくは ウォーリードールたちに きょうの たいそうのことを おはなししました。
「きみたちが いったとおりに、せんせいの おはなしを よくきいて、おともだちが がんばっているときも ちゃんとみて おうえんしたんだ。
それだけなのに きょうの たいそうは ほんとうに たのしかった! これからも きょうみたいに やってみるよ!」

 ウォーリードールたちも とても よろこんで 「“きみならできる”って おもってた!」
「これからも そのきもちを わすれずに いろんなことに ちゃれんじしてね」といってくれました。

ぼくは「きみたちの おうえんの おかげだね、ありがとう」と おれいを いいました。

 さいごに フリアが「また こまったときは わたしたちがいることを おもいだしてね」と いいました。

「うん」と ぼくは おおきく うなずきました。
ぼくは まえとは ちがう とっても“きらきら”とした きもちに なっていました。

―おしまい―