絵本紹介
絵本紹介
作・絵 せなけいこ
福音館書店
「 いやだ、いやだ」と言ってばかりの“ルル ちゃん”に、お母さんの反撃です。「だったら、お母さんだっていやだって言うわ。」
おいしいおやつも、お日さまも、保育園に履いていく靴も、大事なくまちゃんも、みんなが「いやだ」って言ったら…。
子どもには、「いやだ、いやだ」の時期があります。自我が芽生え始めた証拠ですが、それまで素直だっただけにお母様は戸惑われ、「どうしてこんな子になっちゃったの?」と悩まれたりもするものです。
これは、そんな時期のお子さんにぜひ読んであげたい絵本です。登場人物はみんな眉毛を逆立て、怒っています。大きな口を開けて「いやだ、いやだ」と駄々をこねています。それを見た子どもは、「いやだいやだばかりで、良くないよね」などと言うかもしれません。けれど、ちゃんと分かっているのです。自分も同じだということが…。
少し冷静になって自分の姿を見つめ直す、子どもにそんな機会を与えてくれそうな絵本です。