絵本紹介絵本紹介

ゆかいなかえる (年長)

ゆかいなかえる (年長)

作 ジュリエット・キープス
訳 いしい ももこ
福音館書店

あらすじ: 卵からおたまじゃくし、そしてかえるになった4匹の日常

水中に浮かぶゼリーのようなたくさんの卵。ほとんど魚に食べられて、残ったのはたったの4つだけ。けれど、その4つの卵は無事に孵化して成長し、立派な四匹のカエルになりました。
四匹のカエルは、もぐったり、泳いだり、競走したり、カタツムリの隠しっこをしたりして、愉快に楽しく遊びます。サギやカメがやってきて、食べられそうになったときは、上手に隠れてやり過ごします。
お腹が空いたら、とんぼの卵と水草の美味しいご飯を食べ、夜になると歌って遊ぶ。そうして冬になると、暖かい土の中で眠るのです。

評: 今にも動き出しそうに、楽しく魅力的に描かれた四匹のかえるたち

科学的に捉えたカエルの生態を、平易な言葉としっかりとした絵で教えつつも、その一方では、いたずらっ子さながらに愉快に遊ぶカエル達の様子がファンタジックに描かれている絵本。成長したカエル達の表情には愛嬌があり、動きはユーモラス、生命の危険に際しても、笑って楽しんでしまうおおらかさまで持っている、魅力的な四匹です。