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絵本紹介
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絵本紹介
作 ドン・フリーマン
訳 まつおかきょうこ
偕成社
デパートのおもちゃ売り場で、「早く誰かが自分の家に連れて婦ってくれないかなぁ』と思っている、ぬいぐるみの“コールテンくん”。 ある朝、「こんなクマが欲しかったの」と言ってくれる女の子が現れますが、ボタンがひとつ取れていたため、女の子のお母さんは買ってくれませんでした。
その晩遅く、“コールテンくん”は、ボタンを探しに行きました。 あちこち探した後、上の家具売り場でボタンを見つけますが、警備員に見つかって元の場所へと戻されてしまいます。
翌朝、昨日の女の子がやってきて、“コールテンくん”を自分の家へと連れ帰り、ボタンもつけてくれました。女の子の胸に抱かれた“コールテンくん”は、友だちっていいなと、心から思うのでした。
あどけないぬいぐるみのクマの顔にはそのときどきの感情の変化が微妙に表現されていて、まるで生きているかのよう。動作や考え方、 豊かな表情まで、小さな男の子を見ているようです。
夜更けのデパートでの小さな冒険も、ちょっぴりスリリングで、子どもの心をひきつけます。子ども達は、“コールテンくん”に自分を重ね合わせ、その喜びや悲しみに共感することでしょう。