絵本紹介
絵本紹介
作 エウゲーニー M・ラチョフ
訳 うちだりさこ
福音館書店
雪の降る寒い夜のこと。森の中を歩いていたおじいさんが、手袋を片方落としていきました。
最初にその手袋を見つけ「ここで暮らすことにするわ」ともぐり込んだのは“食いしんぽねずみ”。間もなく“ぴょんぴょんガエル”がやってきて、手袋の住人は二匹になります。さらに、“早足うさぎ”、“おしゃれぎつね”、“灰色おおかみ”、“牙持ちいのしし”、“のっそりぐま”と、次々に仲間が増えていき、手袋はいつの間にか立派なお家になるのでした。
個性的なファッションで次々と登場する新しい仲間は、後になるほど大きな動物。先住人と交渉し、手袋の中に入り込んでいく様子が、表情豊かに描かれています。
現実には絶対に入ることができない大きな動物が次々と手袋の中に入り込んでいく不思議な世界は、子ども達の想像力を多いにかき立ててくれますし、「次は何が出てくるの?」と、ワクワクしながら先へ進むことができるのも大きな魅力です。
さらに、たったひとつの手袋が、仲間が一匹増えるごとに立派なお家になっていく絵にも注目です。