絵本紹介
絵本紹介
文 松居 直
絵 長 新太
福音館書店
気味が悪いほど静かな夜中の大都会。信号機の“ぴかくん”だけが、黄色い光を点滅しています。
朝になると、交番のおまわりさんが“ぴかくん”を起こしにやってきます。出勤時間には、すっかり目を覚ました“ぴかくん”が、青· 黄・赤・青・黄・赤と、規則正しく信号を送ります。
街はだんだん賑やかになり、自動車やバスやトラックが、忙しく走っています。車と人が溢れている交差点で、“ぴかくん”は一生懸命信号を送り続けます。みんながちゃんと信号を守れば、どんなにたくさんの人や車がいても平気なのです。
ところが大変!あんまり忙しすぎたものだから、“ぴかくん”が目を回してしまいました。おかげで街は大混乱。緊急事態の発生です。信号機を直すおじさんがとんできて、“ぴかくん”を直してくれました。おかげで“ぴかくん”は元通り、規則正しく動き始めました。
随所に交通ルールを織り交ぜながら、信号機の働きが語られる絵本。信号機の故障で街が大パニックに陥ってしまうという展開で、幼い子どもにも信号を守ることの大切さを伝えています。交通ルールを教えるときに、一役買ってくれそうな絵本です。